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粥菜坊を彩る品々

2019.8.1 粥菜坊を彩る品々

焼鵝(ガチョウ)のぬいぐるみ
広州や香港に旅行すると、店頭に焼鶏や焼鴨、焼鵝(ガチョウ)を吊るして販売しているお店を多く見かけます。その真似事をして、粥菜坊では店頭に焼鵝の縫いぐるみを吊るしてみました。北京ダックと思う人も多いかもしれませんが、実はガチョウでちょっと違います。ガチョウの方が、アヒルや鴨より首が長く、頭にコブがあるんです。立ち止まって見ていく人や、写真を撮っていく人が意外と多く、なかなかの目立つ装飾になっています。

翡翠のそろばん
見つけにくいかもしれませんが、壁にそろばんを掛けています。なんと翡翠製です。本物のソロバンと同じような大きさですが、日本のそろばんより大きいし、球が上段に2つ下段に5つあります(日本のそろばんは、上段に1つ、下段に4つ)。そろばんがわかる方なら、なんで上段に球が2つあるんだろうって思うのではないでしょうか。実は、料理や漢方の調合では、よく16進法が使われるからなんです。上段の5球が2つで10、下段の1球が5つで5、次が16で単位が繰り上がるというわけです。今でも、中国で漢方の薬局に行けば、この16進法の算盤を目にできるかもしれません。

振り子時計
粥菜坊が掛けている振り子時計は、粥菜坊の開店に際して中国で購入し、飛行機の中を割らないように手荷物で運んできたものです。ゼンマイで動いているもので、今でも現役。1時間ごとにその「時」の数だけボ〜ンボ〜ンと鳴りますし、毎時30分には一度だけボ〜ンと鳴ります。上の部分の馬の彫刻が中国のものらしくてお気に入りです。ただ、大変なのはひとたび動かなくなると、再度動かすのにひと苦労。振り子を振って、規則正しい動きに乗るまで忍耐強く何度も何度も繰り返すことになります。

スノーレッツ
粥菜坊が使っているお皿にスノーレッツが描かれているものがあります。スノーレッツは1996年長野オリンピックのマスコットキャラクター。多くのお客さんが記憶していて、「これ何だっけ」と話題の提供にひと役買ってます。山崎パンが春のパン祭りで配っていたものなので、少し恥ずかしいのですが、実は、粥菜坊の向かいに山崎パン屋さんがあって、お店を畳む際に使って下さいって新品をごっそり持って来てくれたんです。物を無駄にするのも気が引けるので使ってみると、なんとスグレモノ!軽くて滅多に割れないし、薄くて重ねても高さがいきません。お皿を洗ってる時間がとれず流しの中で山積みになることも多いので、お皿が薄いってとても大切。という訳で、スノーレッツのお皿を気に入って使い続けています。

2.5升瓶の黒霧島
かなり大きな瓶なので気がつく人も多いと思いますが、2.5升あります。実は、この2.5升には意味があります。一升枡(いっしょうます)が2つで益々(ますます)、そして1升の半分で繁盛(はんじょう)、つまり益々繁盛の意味があるのです。贈答用の限定品で、九州在住のお客さんが送ってくれました。送られたのはずいぶん昔ですが、大き過ぎるしリボンも付いているので、なかなか開けられず今日に至っています。

月餅製造器
月餅は何も機械を使わなくても、手作業で作ることができます。そして、粥菜坊が使っている製造機がこれ。中に入れる板を6種類、中国で作ってもらいました。月餅上の刻印の4文字目が、黒・白・紅・仁・気・美を表すようになっていて、4文字目で中身の餡が区別できるようにしています。月餅を作っている様子はこちら。

ミニチュア中国家具
中国のリビングによく置かれている中国家具の椅子とテーブルです。さて、何か日本と違いますね。中国家具では、テーブルを挟んで向き合うのではなく、同じ方向に椅子を置くのです。パイプくゆらせながら会話を楽しむ光景ふが目に浮かびそうです。

料理の神様のお守り
千葉県に日本にただ一つの料理の神様を祀っている神社があります。高家(たかべ)神社と言います。春や秋に行われる庖丁式では、料理人が手を触れることなく鯉をさばく、伝統の技が奉納されます。その模様を描いたのがこのお守り。神社に襖絵を描いた方が粥菜坊のお客さんでこの神社を知ることになり、近くを訪れる際はお参りしてます。


竹簡(ちくかん)

昔、紙がまだ発明されていなかった頃には、こんな感じで竹に文字を書いて記録を残していました。ここに記されてるのは、『茶経』(ちゃきょう)といって、唐の時代(8世紀)、陸羽によって著されたお茶に関する最古の書です。
花絵文字
中国伝統芸術のひとつで、縁起の良い絵柄の組み合わせで文字を描いたもの。粥菜坊という文字の中にいろいろな動物や花、縁起物が見えますでしょうか?
爆竹
爆竹は、筒に火薬が詰めてあって、導火線に点火して爆発させて大きな音を鳴らす花火の一種です。魔除けの意味があるにで、見た目の綺麗さはないけれど、とにかく爆発音が凄くて鼓膜に響くって感じです。今では都市部での使用は制限されてますが、結婚式やお墓参りでも使うので、まだまだ身近な存在です。
発財樹(金のなる木)
日本ではバキラと呼ばれる金のなる木。中国では、発財樹と呼ばれます。でも、観葉植物ですから、枯れてしまいます。そこで、こうした縁起物をいっぱいくっつけたキンキラキンの発財樹があります。
小鳥と鳥籠
中国では、公園や広場で人が集まってダンスや太極拳をしたり、歌を歌ったりしているのをよく見かけます。その中で、鳥の散歩ってことでしょうか、鳥籠を持って集まっている人たちがいます。こうした集まりは高齢者によく見られ、高齢になっても社交的で、孤独死なんてあまり考えられない社会です。

景勝地桂林と牡丹の花の掛け軸
本来なら広州を描いた画を掛けたいところですが、景勝地という面では広州がかなわない場所が中国国内にはいっぱいあります。粥菜坊が掛けているのは、桂林の漓江を描いた水墨画。春夏秋冬がそれぞれが描かれています。夏の絵には、象の鼻と呼ばれる有名な観光スポットが描かれ、これに気付く方もおおいかもしれません。さして、中央に飾っている画は、牡丹。牡丹は中国の国花なんです。赤くて艶やかであり、それほどケバケバしくない牡丹の画を選びました。気に入っています。

パッチワーク
トイレの前とトイレの中に飾っているパッチワークは自家製です。粥菜坊がオープンする直前に作りました。パッチワークをする女性も多いので、これを飾っておくと、話題のきっかけになったりします。パッチワークをする人は、是非パッチワークのお話をしたいです。

粥菜坊の看板
銅板で作った粥菜坊の文字。よく中国の古い字体として使われる隷書体(れいしょたい)よりも、さらに古い篆書体(てんしょたい)とおう字体で作りました。秦が中国を統一した(紀元前221年)よりも前の春秋戦国時代に整備された字体だそうです。

グレーレンガによる壁
壁紙ではなく、グレーレンガを遠方より取り寄せて壁を作りました。中国の古い町並みなどでもよく見かけるグレーレンガは、どこか懐かしい空間を作り出すので外装で一番こだわった部分です。

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